フランス人の名前

フランスへ来て何が大変かというと、フランス人の名前を聞き取るのが大変。発音も難しいのですが、名前がやけに長かったりするんです。例えばよく聞 く名前がJean(ジャン)。男性の名前で一番使われているそうです。これだけでファーストネームに使われるのですが、中には2つの名前をハイフンで結んでしまうケースが多いのです。例えば、Jean-Michel(ジャンミシェル)のように。

うちの旦那さんの名前もこの2つの名前を結ぶケースで、とてもとてもそれは長い名前なんです。出会った頃は、こういったフランス人の名前の仕組みなどまったく知らず、彼のファーストネームが、ファーストネームとファミリーネームの組み合わせだと思い込んでおり、手紙が届かなかったことが ありました・・・。「僕の名前知らないの?」と彼は嘆いていましたが・・・、私は大爆笑。

知り合いになる日本人にはいつも決まって名前の話から始まる。2つのファーストネームで1つのファーストネームというのは、ちょっと言いにくいし慣れにくい。みんなどうやって呼ぶのがいいのか考えてしまうのです。

彼の全体の名前はミドルネーム合わせて、Jean-*************************となります。でも初めて会う日本人はいつもジャンさんと彼を呼ぶ。日本人にはそれで充分と感じるのですが、本人からしてみると自分が呼ばれている気がしないそうです。

フランス人のファーストネーム
では、フランス人はどのようにファーストネームをつけるのでしょうか。答えは、カトリックのカレンダー。フランスのカレン ダーには毎日聖人の日が書き込まれており、生まれたその日の聖人の名前を子どもにつけるそうです。例えば2005年8月10日に生まれたら Laurent、Dieudonne、Philomeneなどになります。こうした聖人の祭日はカトリック法王庁が定めています。

またおもしろいのは、その年のカレンダーによって、自分の聖人の祭日を自分のファーストネームの祭日としているところ。ですから自分の本当の誕生日の他に、もう一つ誕生日があるような感じです。年に2回「おめでとう」と言われるんですね。

ここに聖人のカレンダーの載ったサイトがあります。NOMINIS http://nominis.cef.fr/index.php#

フランス人のファミリーネーム
さらにおもしろいのがフランス人のファミリーネーム(苗字)です。 フランスでは貴族階級制や宗教的な影響でさまざまな変った名前が生み出されました。

フランス人の苗字を見ると、日本人のそれと同様先祖がどんな仕事をしていて、どんな所に住んでいたかがよく分かりますが、例えば、階級差別を感じさせるような名前がいまだにたくさん受け継がれているのにはビックリします。

次の名前は実際Monsieur(ムッスィゥ)~と呼ばれています。

Gland 怠け者
Fesse しり
Bete ばか
Chauve はげ
Connard (罵り語)
Faineant 怠け者
Rate 失敗
Sale 不潔
Grosnez でかい鼻
Petitnez 小さい鼻
Petitpied 小さい足
Levieux 古い
Retard ばか
Sovage 野蛮

一方で

Jolie 美しい
Mignon かわいい
Belle きれい
Bien 良い
Gentil やさしい

さらに苗字にdeの入った人の先祖は貴族階級
de Villepin, de Maupassant, de Montesquieuなど。「~出身」という意味があります。

以前、テレビのアニメで、犯人の漁師がMonsieur Poisson「魚さん」と呼ばれていて、「そんな単純な名前なんて」と思っていたのですが、本当に存在することを知ってちょっと驚いてしまいました。

また、フランスの学校では、人の名前を笑わないようにと先生に教えられるそうです。都合の悪い名前は変えてしまうこともあるそうです が、ご先祖様を敬って同じ名前を使い続ける人が多いのです。

ファーストネームのようなファミリーネーム
話は変りますが、フランスのテニスプレーヤーにGrosjeanという選手がいます。Jeanとは普通ファーストネームにつけられるのですが、昔、フラン ス国に入ってきた外国人に苗字を与える時に、何もその人物を特定したりする特徴など情報がなかったので一部のカトリックカレンダーの聖人の名前を苗字として与えたそうです。ですから人によっては全ての名前がファーストネームで出来上がっている人もいるのです。でもGrojean(大きなジャン)て、きっとご先祖様は大きな外国人だったのかなあ。ちなみにうちの旦那もこのパターンに属し、苗字がファーストネームです。長い上に全てファーストネーム。
フランス人のミドルネーム
ミドルネームとは、その名のとおり、ファーストネームとファミリーネームの間に加えられる名前。普段使うことはほとんどなく、戸籍やパスポートなどで使用 されるくらいのものです。うちの彼も結婚式の日に初めてお母さんのミドルネームを聞いたと言っていたくらいですからね。では「なぜ必要なのか」とたずねる と、「同姓同名の人がいた時に区別しやすいから」と。合理的な社会です。

というように、フランス人の名前にも歴史ありというぺージでした。ちなみに現在の傾向としては、日本と同じく名前にも流行があり、聖人とはまったく関係のない名前をつける人が多くなってきているようです。

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