Archive for the ‘文化’ Category.

パリに来るなら

最近おもしろいポストカードを見つけはまっています。
Paris goloというシリーズになったパリに関するおもしろい絵のついたカード。
フランス人が思うパリジャンがよく表れていておもしろいです。

ちなみに Paris golo (パリ ゴロ)
Pas rigolo (パ リゴロ) 《おもしろくない》にかけてあるのでしょう。

Si tu viens a Paris… もしパリに来るなら。。。
と、題されたこのカードに書かれたことを訳すと、

鳩の糞よけヘルメットをつける

侮辱言葉を防ぐ耳栓をする

犬の糞よけブーツをはく

無関心・無感動な顔をする

文化的なものを身につけているとなお良し

そしてこちら

Code de la rue parisienne パリの交通規則

絵を見てお分かりのように、
《みんなで相手を侮辱する》

他にも、たくさんおもしろい絵があるのでパリのお土産にどうでしょうか!?

フランスだなあと感じる時

海外生活(フランス生活)をはじめてかれこれ数年。いまだいろんな文化の違いに驚かされる日々です。さあ、私が「フランスにいるんだなあ」と感じる瞬間は、
1.以前住んでいた東京と比べて、高層ビルがないこと。フランスの首都なのにこんなに見晴らしがいいなんて。
2.また都会なのに緑が多い。公園はどこに行ってもあるし、すぐそこには森も広がっている。

trees

3.でも、通りは犬の糞尿。とても危険・・・。
4.おまわりさんはローラーブレードでパトロール。
5.一般の家にエアコンが普及していないこと。デパートや電車も夏はサウナ。
6.フランス人女性(欧米人一般に)の顔の無駄毛が気になってしまう。顔そり用のカミソリが売っていない。
7.日焼けはリッチの象徴らしい。
8.早朝のクロワッサンの香りをかいだ時。
9.シャワーしか付いていないアパートがある。日本人なのでお湯につからないとちょっと…。
10.同じアパート内に住む人、また隣人などに対して挨拶をよくすること。お店などに入った時も必ず挨拶をしますね。
11.その一方、お店のレジなどで日本ではあるはずの店員の笑顔がないのも事実。
12.レジでは自分でかごから商品を出さないといけない。
13.洗濯する時、カルシウム除去剤をいれること。

calgon
こちらがその商品、その名もカルゴン。

14.ステーキ、チーズ、パン、ヨーグルトをよく食べること。ちなみに マルセイユのお父さんは、ご飯を作ったらそれをパンと一緒に食べていました・・・。
15.ワインは水のようなもの(?)。
16.春先になるとギブスをはめた人がいっぱい。スキーバカンス後、骨を折って帰ってくる人が多いらしい。
17.8月のヴァカンスには閉まってしまうお店がたくさん。
18.タイムカードを使う習慣がなく、出勤時間はあいまい。でも退社時間はきっちり守る。
19.ストライキが多い。学校にも仕事にもいけません。
20.日本のようにお店や商品の種類が少ない。コンビニやデパ地下の食品売り場が恋しい。
21.野球がないこと。
22.有名な絵画や芸術作品がすぐ近所にあること。
23.友達に挨拶する時、初対面ではないのに握手をすること。
24.日本では、電車内での携帯の使用はマナー違反だけれど、フランスでは誰も気にしていない。
25.犬を電車やスーパー、カフェの中で見かける時。
26.カフェと言えば、全てエスプレッソだということ。
27.公園では将棋ではなくチェスを楽しんでいること。

meat

28.電気が天井についていない。室内ランプなど自分で買って設置しないといけない。
29.電車がよく故障する。
30.日本料理には欠かせない、お肉の薄切りが売っていない。
31.ポストの色は黄色。
32.道路が石畳。タイヤの構造も日本のものとは違うんだそうです。
33.薬を寵愛するところ。
35.浴室に足洗い場がある。
36.レディーファーストで女性が優先されるところ。
37.100年も経つ建物をいまだに使用し、そこに人が住んでいるということ。エレべーターがとても怖いのですが…。
38.挨拶は頬にキスをするのですが、いまだにぎこちない。
39.日本にはないチップの習慣。レストランではウェイターさんが領収書をテーブルまで持ってきてくれる。
40.日本人だと分かると、頭を下げて挨拶をされる時。よくニーハオとも言われるけれど。
41.郵便配達員が郵便物の入ったカバンを路上に放置したまま、各アパートに配達しに回っているのを見た時。
42. 歯ブラシがやけに大きい。
43.八百屋でアーティチョークを見つけた時。

vegetable

44.肉屋に、とりやうさぎのお肉がぶら下がっているのを見た時。

playing chess

45.意見、不満、文句のあるときはためらわず主張するところ。
46.毎日違う種類のチーズが食べられること。
47.もうおなかいっぱいと思っても必ず食事の後にデザートがでてくること。
48.冷凍食品売り場で、カタツムリとカエルが売られていること。

frog
冷凍カエルです。

49.フレンチフライ(フライドポテト)をフリッツと呼ぶこと。
50.フランスパンをバゲットと呼ぶこと。
51.家の中に靴のまま入ること。
52.床に座るとリラックスしているのに「リラックスしたら」といわれる時。
53.洗濯機は横から洗濯物を入れること。
54.フォークではうまく取れない魚の身をフランス人が上手にフォークとナイフで食べているのを見た時。
55.人前で思いっきり鼻をかむこと。 私にはまだできない。
56.アパートの構造上、地下に住んでいる人がいる。
57.ノートに線が引かれすぎ。最初は書きにくかったけれど、アルファベットを書く時はやはりこのノートがいい。

notebood

58.ポッキーがミカド。

mikado

59.カードの社会。
60.薬局で日本のように目薬が買えない。
61.台風はないが、普段起こる雷の迫力がすごい。こちらは山がないので空全体に稲妻がはしる。
62.大学はただ。
63.マルシェで長ネギを買ったら「緑の部分を切り落としましょうか」と聞かれたとき。
64.サーカスが人気。
65.デコボコなトマトが売られている。種類が豊富なんです。野菜ではなく果物ですね。

tomato

66.カレンダーが、数ヶ国語で書かれている。October,Octobre,Oktober!

calendar

67.教会の鐘で時間が分かること。
68. レストランでおしぼりがでてこない。
69.通りに自動販売機がない。
70.新幹線(こちらではTGV)に改札口がない。
71.キャベツがかたい・・・。
72.地図では日本が左端。

つづく

フランス人のイメージ

先日ある英字新聞を読んでいたらこんなおもしろいジョークを見つけました。

アメリカ人、イギリス人、ドイツ人、イタリア人、フランス人そして日本人について、それぞれの国民性をおもしろく表現しているジョークです。

French image
The Japan Times より

“A sinking liner”

The captain urges the passengers to dive into the sea.
He says to the American man , “you will be a hero if you do it.” ;
to the British man, “you will be a gentleman.” ;
to the German guy , “this is an order to jump.” ;
to the Italian man , “you will be loved by many women later.” ;
to the French man, “don’t jump” ;
and to the Japanese man everyone is jumping!

沈没しかけている船

その船長は船を早く離れるよう乗客を促している。
アメリカ人には 「ヒーローになれるぞ」 と ;
イギリス人には 「紳士になれるぞ」 と ;
ドイツ人には 「飛び込むことが規則である」 と ;
イタリア人には 「女性たちがみんな愛してくれるぞ」 と ;
フランス人には 「飛び込むな」 と ;
そして日本人には 「みんな飛び込んでいるぞ」 と。

アメリカとイギリスそしてイタリアについてはすぐ理解できたのですが、ドイツとフランスがいまいち。そこでうちの主人にどういうイメー ジなのか聞いてみることに。フランス人(もしくはヨーロッパ人)が持つドイツ人のイメージとは、「規則に従って厳格そして勤勉」ということらしいです。そ してフランス人の “飛び込むな” という表現の裏に隠された意味とは,「フランス人というのはいつも言われたことと反対のことをする国民」ということだ そうです。なるほどー、確かにフランス人て何を考えているのか分かりにくいところがある。わが道行く個人主義ですからねえ。ちょっとひねくれていそう。う ちの主人いわく、フランス人は周り(ヨーロッパの他の国)からそう思われているんだそうですよ。

そして、日本人。「みんながしているから自分もしなきゃ」、なんか痛い皮肉ですね。

つまり、フランスと日本というのは考え方の点において正反対ということになります。日本だと何が人気ではやっているのかすぐ分かるけれど、フランスにいると何が人気で何がはやっているのかというのはとても分かりにくい。なぜなら日本では「これが今流行」なんて言葉を聞くと、みんな同じ ファッションで同じ食べ物を食べはじめる。とても分かりやすい。そうでないことがかっこ悪いような気までしてくる。一方、フランスでは、「今これが流行」 なんて言葉さえ普段見ることはないような。他人を気にせず自分流をもっていて、自分がかっこいいと思えばそれでいいし、他人から何か言われたとしても気にすることはしないでしょう。そう、「これが流行」なんていわれると逆に敬遠するかもしれませんね。そしてみんなが知らないようなことに対して価値を見出す国民性だと思います。

*ここでご紹介したジョークの載った本を後日発見。世界で日本人がどんなふうに見られているのか、また他の国々の国民 性をうまく表現したジョークが他にもたくさん。ジョークを読んで世界の文化、お国柄が見えてきます。おすすめの一冊(とてもおもしろかったです)。

book
中公新書ラクレ
著 早坂隆
「世界の日本人ジョーク集」

さて話題を変えて、フランス国内に目を向けてみましょう。日本でも九州、関西、関東、東北というように、フランスにもそれぞれ地域によってカラーというものがあります。

まずフランス人が見る【パリジャン】とは、プライドが高く、冷たくて、浅はか。外見的には青白くて ひょろ長い。地方出身者からなるパリのサッカーチームの選手でさえ、パリでプレーするのが嫌いだとか。

そして、パリジャンは地方出身者を田舎者扱いし、彼らのフランス語アクセントを笑い、低レベルだと思っている。パリはフランスではなく パリなんです。 パリに来るならも参考に。

では他の地方のイメージはというと、、【南仏】は、怠慢で、大げさ、【ブルター ニュ地方】(フランス西部)の人は頑固、【コルシカ人】は、短気で怠慢。(あくまでもイメージなので全てが当てはまるわけではありません。)

さらに目を広げて、フランス人の見る他国イメージです。まずお隣スイスの人々はスロー。またベルギー人はいつもフランス人に馬鹿にされています。個人的にはベルギー人の方が賢い人が多いと思うのですが。道徳心もあって。ドイツ人は先に書いたように勤勉。イギリス人は味覚なし、でもエレガ ントでユーモアのセンスがある。たまに気取りすぎて男性が女っぽいことも。イタリア人は、うるさい、おしゃべり、ずるがしこい、そして男性はマッチョで女性を少し見下ろしているところがある。スペインはプライドが高く、いつも外でパーティをして騒いでいる。ポルトガルは貧しい国だが、働き者である。

またイタリア人とフランス人についてこんな言葉があります。A Frenchman is an Italian who forgot to smile. 「フランス人とは笑うことを忘れたイタリア人」 同じラテン系でよく似ているのかな。

そう周りから見るフランス人のイメージとは、プライドが高く、ずるがしこく、個人主義。

うちの主人はコンピューター専門で日頃から海外とのやり取りも多いのですが、そん中、フランス人であることを痛感することが多いそうで す。例えば、何か協力してもらったことに対してあるカナダ人に”thank you”と言うと、「フランス人なのに珍しいな」と言われたそうです。なぜ珍しいのかと尋ねると、「フランス人ってだいたい意地悪な人が多いから」と答えたそうです。

またこちらはロイターニュースで見つけた話題。「オランダ人から見た「礼儀正しさ」アンケート調査で、マナーの悪さ1位に輝いたの はロシア、そしてフランスが2位。オランダは自らを3位に。一方オランダ人が選んだ、マナーの良い国は、スイス、スカンジナビア諸国、ベルギーが上位に (ロイター通信/2006年)」。

そしてこちらもフランスのニュースから、失礼なパリジャンという話題。「パリ観光局では、パリジャンの観光客へ対する対応が「無礼」と 批判され、外国人旅行者に親切にするように啓蒙するキャンペーンを繰り返してきている」ということです。(ロイター通信/2007年)

では最後にフランス人の見る日本とは。

日本に対して肯定的な人の意見は、「近代的、清潔、伝統的」、否定的な人は「長時間労働、自殺の多い社会」。あとよく聞くのは、日本人は世間知らずなので、何かとだましやすいとか。この点ではかなり被害を受けている日本人も多いのではないかと思います。言葉の壁もありますし。皆さんだまされないよう気をつけてください。

また最近ではアニメの影響がかなり強いですね。日本に行ったことのないアニメ狂フランス人の中には日本をアニメのような世界だと思い込んでしまっている人がいます。テレビで見たレポートの中では、テレビアニメのコスチュームを着てパリの中を歩き回る女性だとかが目撃されています。そういう人たちは、日本と同様とにかく非現実的で、フランスでもオタクが広まりつつあります。「漫画が好きだから日本語を勉強したい」くらいならまだいいのです が、「アニメの世界で暮らすために日本人と結婚したい」と言っていたフランス人女性には驚きました。中にはそれを社会に適応できない幼稚な習性だと感じる外国人も多いようです。もっと他にもたくさん日本の良い文化を伝えていきたいものです。

宗教と文化の違い

東洋から西洋に移り住み、衣食住をはじめ、さまざまな習慣や伝統、あるいはまた人々の考え方など、多くの違いに出会う毎日です。それはきっと日本にいても、出身地の違いや育った環境の違いなどで感じることかもしれませんが、地球規模で見ると、それは日本、さらにはアジアとしてグループづけることがで きます。

ではなぜ同じ地球上に、こういったアジアだとかヨーロッパだとかイスラム圏という区分があるのでしょうか。その各地域を見ると仏教、キ リスト教、イスラム教の国というふうになっているから。ではなぜ、その地域に仏教、キリスト、イスラムが生まれてきたのでしょうか。それは、日本における 出身地の違いのようなもので、地球規模で見た環境の違いがあるから。それを詳しく説明してくれる本が、PHP新書から出ている松本健一著書の「砂の文明・ 石の文明・泥の文明」です。

book

「石の文明」である欧米は、その土地のほとんどがごつごつした岩で、生きるためにはその土地をどんどん開拓していかなければならなかっ た。つまり自然を人間の力で圧倒しなければならなかった。そこで現れたのが、キリスト教。生きるのに厳しい環境では一神教が人々の救いとなりよりどころと なる。そしてその教えでは、自然とは人間に与えられたものだということ。それ故、外へ外へと進出する力を持つようになる。

「砂の文明」であるイスラム。そこは「石の文明」よりもはるかに生きるのに過酷な地域。そこで生まれたものとは、やはり同じく絶対唯一 の神。それを信じることによって、そのような厳しい環境でも乗り越えることができる。さらに、イスラム圏では、外に進出する力と違って、ネットワークする力が発展する。これらの国々では、地中海貿易や砂漠でのラクダに乗った行商など、商売(ネットワーク)で成りっ立っている。

「泥の文明」アジア。泥というのは生命を象徴しています。栄養のたくさん含まれた泥からは多くの生物が誕生します。緑も周りにはいくらでもあります。そうすると、生まれてくるのが多神教の考え方。周囲に生命が満ち溢れているため、それぞれに神が宿っているのだという考え。外へ進出する必 要もなく、その場所を丹念に耕していれば必ず実りはあるし、さらに技術を高めればさらに多くの実りが得られる。これを作者は「内に蓄積する力」と紹介しています。

european garden desert japanese garden

そう言われると納得しませんか。フランスなどヨーロッパに来て、どんなところにアジア人が感動するのかというと、自然の中に幾何学的な模様の庭が目前に広がっているのを見て感動するんですよね。「泥の文明」では見慣れない光景なので。でも一方、外国人が日本などアジアに来て素晴らしいと思うのは、自然と調和した日本庭園を見て感動するんですよね。自然を克服する文化と自然と調和する文化。人間が選ばれた存在だと考える文化と人間は自然から生まれてきたのだと考える文化。さらに「砂の文明」では、自然とは人間の力では到底太刀打ちできないほどの存在であり、自然自体が生命を脅かす存在でも あります。それ故、それを超える神という存在が強調されます。

最近、注目されるニュースというのは、こういった考え方の違いがぶつかり合った結果のような気がします。絶対の神を持つもの同士では、 譲り合うことができません。絶対の神を持つ、外に進出しようとする「石の文明」とネットワークによって放浪する「砂の文明」のぶつかり合いです。「泥の文 明」なら両者の神とも受け入れることができるのでしょうが。

先日プロテスタントのデンマークの友人が、キリスト教の説教を音楽にのせたフィルムをスカイプで送ってきました。ちょっとラップ調のいまどきの感じで、かっこよかったわとメッセージを送ったところ、こんなと会話へと発展していきました。

私:
Thank you for sending us an interesting film. There are so many words to describe Christ, but we can’t describe him perfectly.
「とても興味深いビデオだったわ。キリストを説明する言葉はたくさんあるけれど、キリストを説明することはできないわね。」

友人:
We don’t need to do it because he is just there for us. I mean he will save us when we ask him.
「説明する必要はないわ。彼は私たちを救うためにただそこにいるだけなんだから。」

私:
I see. In my philosophy, actually everyone believes in the same god , but we just have a different way to worship him. Maybe no one is a stranger on this Earth. We are all connected somewhere we don’t know because we are born in the same world.
「そうね。私の考えでは、結局みんな同じ神を信じてるんだろうけれど、その信仰の仕方が違うだけなんだと思う。同じ世界に生まれてきたんだから、きっとみんなどこかでつながっているのよ。」

友人:
Sorry, but I disagree. We are all created by the god’s hands in his image. Christ is the only absolute god. Other gods are mere creations becasue humans wanted to be a god.
「その意見には賛成できないわ。キリストだけが唯一の存在。他の神は、人間が神になりたいと思ってつくった創造物に過ぎないのよ。」

私:
I see your point, but anyway I think what is important is our attitude and behavior. I like people to be generous. And respect. There shouldn’t be hatred among us.
「あなたの意見分かるわ。でもとにかく大事なのは私たちの態度よね。寛大であって制限しないこと。それと尊敬しあうこと。憎しみがあってはいけないわよね。」

友人:
That is so right as it’s said. We are all loved by him. He dided for all of us.
「その通り。私たちは神に愛され、神は私たちのために死んだのよ。」

私:
I’m not so well informed about Christianity, but I admire your attitude, a loving mind. That is what we all need.
「あまりキリスト教について詳しくはないけれど、私はあなたの態度を尊敬するわ。それが我々の必要とするものよね。」

と、こんな感じで。「あなたの意見には賛成できないわ」と言われた時はドキッとしましたが、ここがきっと問題を起こすポイントなのねと実感することができました。もし私が他の唯一の神を信じていたら大喧嘩でしょう。幸い「泥の文明」で育てられたので、他のものに対して寛容でいられたので すが。そう思うとつくづく、アジア人でよかった、日本人でよかった、泥の中で育ってよかったと感じるのです。

フランスでは約7割がカトリックのキリスト教徒。うちの主人もクリスチャン。でもクリスチャンといってもとてもオープンな考えを持ち、 私の意見に賛成してくれますが。教会の神父様によっても、他を受け入れる考えの人もいるし、キリスト教しか認めないという人もいるそうです。あるイギリス人の友達は、彼が学生時代、プロテスタントの学校とカトリックの学校がいつもけんかしていて大変だったとか。ですからなるべく宗教の話は初対面の人に対しては避けるべきですよね。宗教の考えというのは、その人の精神そのものなので。

そんな文化や考え方の違う中、多くの日本人がわざわざフランスまで挙式に来るというのは、いかにも日本人らしくてとても興味深いです。 海外挙式などといろんなところで宣伝していますよね。確かに思い出にはなるんだろうけれど。何でも受け入れられる寛容性はいいのだけれど、あまりに相手の文化を考えないで行動すると逆に反感をかってしまうかもしれませんよね。精神的なものが商業的になってしまっているようで、敬虔な信仰者から見るとどうな んでしょうね。いろんな考えの人が存在するということを忘れないでおきましょう。日本でもよく英字新聞に、結婚式場内チャペルにて〈英語で賛美歌の歌える 外国人〉アルバイト募集なんて記事見ましたからね。

さまざまな環境の中で、文明が生まれ、宗教が生まれました。それぞれの関係を知ることで、その文化を知ることもできます。こうした基本的な考え方の違いを知ることでまたその国に対する理解も深まるはずです。国際社会の時代、人とのコミュニケーションはキーワードですね。誤解や不信を避けるためにもいろんな情報を知っておきましょう。

パリ症候群

日本に東京、アメリカにニューヨーク、イギリスにロンドンがあるように、フランスにもパリという存在があります。大都市というのは、その国の政治経済を一点に集中させ、世界に向けて窓口のような役割を果たしています。そんな大都市というのは、便利だという利点の代わりに、 さまざまな問題を抱えているということも事実です。

〈パリ症候群とは〉

20~30代の女性に多い、あこがれのパリで暮らし始めたものの、うまく適応できずに精神的トラ ブルを抱えている状態をさす。フランスに滞在して20年になる精神科医・太田博昭による命名。バブル経済時代には、仕送りは多いが学習意欲は低い女性がたくさん留学したことから、ことばの壁に跳ね返されて「パリ症候群」となる例が多かっ た。現在は転職志望の意欲的な女性が増えているというが、それでもトラブルを抱える女性は少なくない。フランス語を身につけて、ファッションや旅行、メ ディアなどの「パリらしい」仕事に転職したいと考えてパリに来たが、生活費は心もとなく、ことばも上達しないと「うつ状態」に陥ってしまう。小説、映画などの情報から心のなかで描いたパリの生活と現実とのギャップの大きさから、精神的トラブルを抱え込んでしまうのだ。妄想や幻覚など病的な状態に追い込まれてもパリへの思いは絶ちがたいというのが典型的な症状と、太田は指摘している。》 ヤフーJAPAN辞書より引用

では、パリの生活にどんなギャップがあるのでしょう。

映画の中で見たおしゃれでモデルのようなパリジャンが通りを歩いているに違いない。でも現実は、冷たくて無愛想。フランス人はもともとラテンのルーツをもち、とても気分が変わりやすく、すぐにカッとなるんです。そして、その中でもパリジャンはプライドがあまり にも高いためフランスの中でもちょっと特出しているのかも。

〈ヒステリック、プライド、横柄さ〉

・カフェで食事中、店内を叫び走り回る子供の母親に注意。「みんなが食事中に叫びまわって、何で親は注意しないんだ。ここはあなたのうちじゃないのよ。」と。するとその母親は逆切れ。すごい目つきで、「あなたのうちでもないわっ。」とものすごい顔で逆に怒鳴ら れてしまった。

・メトロの長い通路に設置してあるエスカレーター。前に小さな子供がいたので歩かずそのままでいたら、後 ろからこれまたヒステリックパリジャン女性の登場。「止まってたら、私が急げないでしょう。」と。子供を手で押しのけ突進。

・パリジャンは本当に攻撃的です。黄色いシャツを着て歩いている私に向かって、パリジャン高校生は「あ、中 国人。本当に黄色いわ」とクスクス後ろで笑ったり、老人が通りすがりに「また中国人がフランスにやってきたのか。」と差別し始める。レジで困っていた日本人の子どもが、後ろのおばさんに「あなたフランスにいるのにフランス語が話せないの?」と攻撃されているのはかわいそうでしたね。

・ラファイエットというデパートで買い物中。50代くらいの女性店員があるお客にサービスをしていました。 通路にいた私が邪魔だったらしく、わざと大きなお尻で私を突き飛ばしてきたのです(かなりショックでした)。いつもTシャツジーンズなので相手にしてもらえないんですよね。フランスに来る前、英会話学校で教えていた頃、60代と70代のおばあちゃん生徒が、「フランスに行ってきたんだけど、もう絶対行きた くないわ。デパートに行っても、服装で客を見るのよ。」と言っていたのも納得です。

・ボンマルシェというデパートでは、レジがどこにあるか分からなくて店員さんに聞いたら、「あそこにサイン がかかってるでしょ。」と鼻でフンと邪魔扱い。仕方がない私が気がつかなかったんだからと気を取り直し、レジで、「これプレゼントにしたいんです。」と簡 単なフランス語でお願いすると、店員1「リボンはいる?」と。すると私が答える前に後ろにいた店員2が「そんなのいらないわよ。」と。私がフランス語ができないと思ったのでしょう。そんなのほっときなさいよと言うような感じであしらわれてしまいました。

・こちらは主人の会社であった出来事。打ち合わせでドイツからわざわざパリにやってきたドイツ人。プロジェ クトの再確認をするのが目的だったのですが、その当事者であるボスが「手をけがしたから今日はいけない」とドタキャン。そのボスのためにやって来たのに、 会議は数分で終了。その後誰かが声をかけるわけでもなく、食事に誘うこともなく、そのドイツ人は去って行ったそうです。うちの主人がそれを見てものすごく罪悪感を感じ、上役に「僕がランチに誘いましょうか」と提案すると、そんな必要はないと却下されたそうです。

・ある日本人の知り合いで、彼がパリにはじめてやって来たときのことです。電話開設のため、フランステレコ ムのフリーダイヤルにアクセス。そこでは英語で対応してくれるはずなのですが、うまくコミュニケーションがとれず、そのオペレターが言った言葉は「日本大 使館に相談してみれば。バイ。」「英語が話せるようになってから、電話するように。OK? バイ」ですって。

・主人が銀行に解約のためのアポイントをするために電話。担当者は、仕事の終わりがけだったのか、「今日はもうアポイントは取れない。明日になったら、アポイントがあったことも忘れるから、もう一度かけなおして。」と。

・銀行では年配の女性店員に、私のフランス語が通じないフリをされひどく馬鹿かにされたことがあります。ただ金額を言うだけだったのに「分からない聞こえない」と無視され、でも周りの人にはちゃんと通じていたんですよ。この女性普段から態度の悪いのでよく知ら れているらしく、仕事中に私用の電話で大声でけんかしていたり、お客に命令口調なんです。この国ではお客様は神様ではありませんね。

・ホームステイでは、ある知り合いが、夜辞書を使って勉強していたら、「辞書をめくる音がうるさい。」と叱られる。

・うるさいと言えば、うちの隣人。エレベーターのドアを閉めると、うちの鏡が揺れるほどなんです。犬は深夜 遅くまで鳴いているし、あげくのはてには夫婦喧嘩。父親は近所でアンティークショップをやってるのですが、めったに開いておらず、ドアに「用があったら電話してください」とだけ書いてある。

エレベーター内で喫煙、飼い犬がアパートのエントランスで糞をしたり、これには他の住人も激怒。でも反省の色もない。そして騒音についてはもう警察には届けてあるのですが、何回言っても分からないようで、こんな張り紙を作りました。

warning

「ドアは静かに閉める。23時以降テレビの音、犬の鳴き声は慎むこと。」

・パリジャン化していく自分が怖いと言っていた日本人もいたなあ。「最近自分の顔がだんだん怖くなってきてる。」と。

〈フランス人からみたパリジャン〉

・主人〈マルセイユ)、そして私たちの友達、一人はマルセイユ、もう一人はフラ ンスの内陸部出身の四人でパリについて会話をしていました。彼らにとってパリとは同じフランスでありながら外国のような存在なんだそうです。日本人の私が思っているように、彼らもパリジャンは冷たくうぬぼれが強く友達になりにくいと言っています。「パリジャン、あいつらは冷たいだろ」とか「なんでパリに住んでいるんだ」と聞かれたりもよくします。

・警視庁にて。ビザか何かの手続きを終えて帰ろうとするフランス人女性が一言「あー怖かった。」と。担当した相手がものすごい命令口調で横柄な人物。フランス人でさへこんなふうにもらしていました。

・近所のクリーニング屋さんで働く中国人女性。私が行くとすごい歓迎をしてくれるんです。同じアジア人だからかなあ。「フランスはどう?フランス人意地悪でしょう。」と話しかけてくれます。うちの主人と一緒に行く時も、私の方にしか話しかけてこない。

・ノルマンディーの旅について質問された答えが、「全く何もない。天気もよくないし、田舎。牛がそこらじゅ うにいるくらいで、ぜんぜん興味がわかないわ。私、パリで生まれ育ったから、パリが一番よ。」と(フランスフリーマガジンMetroより)。こんな態度 に、フランス人(パリジャン以外)は敵対心を抱くのだそうです。

parizien comment

・最後にこんな広告を見つけました。パリのメトロの広告です。

毎月多くのフランス人がメトロの運行を妨げています。もう少しお互いに尊敬し合い、和やか さを持ち、礼儀正しくなりましょう。破損、言葉の暴力、無意味な押し合いへし合いを少なくしましょう。そうすれば、毎日の道のりが快いものになるでしょう。メトロスタッフと乗客、全ての人々が関連しています。

metro ad

どこにでも、こういうタイプの人間っていると思うのですが、パリはそういった人間に出会う確率が他の都市と比べてかなり高い気がするんですよね。そして夢を持ってここへやってくる日本人はその壁にぶつかり、うつになっていく人も。私も本音を言うとできれば外に出なくてすむならそのほうがいいなあと思うことも。外に出るといろんなところでイライラしてしまうから。

これからパリに行こうと考えている皆さん、現実を知ってきてください。いいこともたくさんありますよ。いい人もいます。でもそれだけではないということを。ガイドブックやパンフレットに載っている情報だけが全てではありません。他の国にも当てはまりますが、特 にこのパリという都市は。多少のことがあっても、『あ、パリだから』と割り切れる気持ちが大切です。健康であるために。そ して本当のフランスというのは実はパリではなく地方にあるのかもしれませんよ。フレンドリーなフランス人はたくさんいます。

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パリジャン形容詞

パリに来るなら

フランス人のイメージ