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フランス校内暴力

フランスだけの話ではありません。どうしようもない子供というのは、どこに行っても見かけます。家庭環境、社会環境、さまざまな要因が考えられます が、解決するにはこういった環境を改善する必要があり、なかなかよい方向へ向かって行かないのが現状らしいです。

フランスにおいても、未成年による暴力事件のニュースを耳にしますが、少し記事をかいつまんでみます。

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暴力件数が増加し不安感が広がっている。校内暴力に対する解決を急ぐ一方、被害者に当たる教師や学生たちのケアにも取り組む。
今年の初めに起こったVal-de-Marneでの暴力事件ではそこで毎日を過ごす人々の健康に影響を与えた。

2009年の統計(ministere de l’Education nationale)によると、76%(男子生徒)、58%(女子生徒)が身体的暴力を占める。

こういった暴力によって精神的ダメージも引き起こされ、学校に行くのが怖くなってしまう学生もいる。

また、ひやかし、おどし、新入生いびりなどの被害者はさらに学校を休む頻度が高く、学業に影響が見られる。

このような恐れはさらに強く感じることでやがて恐怖症となり、ここ10年で症状件数が増加している。

児童精神科医によると、2~3%の子供が恐怖症と診断されており、自宅または病院でボランティアから個人レッスンを受けなければいけな い状態。
またこういった子供たちは攻撃的になる可能性もあるが、行動障害も引き起こしかねない。うつや、自殺を図ろうとしたりする可能性がある。

では、学校で教鞭をとる教師はどうであろう。1982年以来教師たちは危険を感じた場合学校に出なくてもいいという権利を行使してきて いる。
この権利では学校に出なくても給与面は守られる。そしてVal-de-Marneの高校で起こった事件でこの権利が利用された。

教師に対する暴力事件では、言葉による暴力(全体の70%)も顕著である。この暴力は教師たちの意欲や権限を失わせてしまう。
教壇に立つ不安感やうつ状態などが教師を襲う。

2005年度は53%の教師が教職に対する不安を表していたが、2008年度には67%にまで上がっている(ministere de l’Education nationale)。

—————————————————————————————————————- 参考:Direct Matin 訳/要約 Aki

私も普段、パリ16区の高校生の態度の悪さに呆れています。パリの中でも一番リッチと言われる区ですが、お金があっても脳のない子も多 そうですね。平気で通行人を侮辱したり、ひやかしてきたりする。学校が終わるような時間帯に出くわすとグループになっているためさらにたちが悪い。マクド ナルドでたむろしてちょっとスローな店員さんをひやかしている。私も年に数回ムカッとくるときがありますが・・・。あかの他人に対してこれですから、こん な学生と一緒のクラスなんて想像がつきません。言葉だけではありません、知らない人の背中を階段で押して喜んだり、電車の中にいる人に向かってごみを投げ て喜んだり、アパートの窓から水風船を下を通っている人にめがけて投げて喜んだり、いろんな子供を見てきました(いずれも16区で)。

大体規則があっても守るという精神に欠けている国民性なので子供も好き勝手してしまうのも自然かな。大人が大人だから。規則があっても 個人の主張のほうが強いですからねフランスは。子供が「赤信号だ」と言ってもお母さんが手を引っ張って渡ってしまうような環境ですから・・・。

その一方で、しつけに成功した子供は、逆にものすごく礼儀正しく恐縮してしまうこともあります。小さな男の子がドアを開けて待っていてくれたときには感動!この違いは何なんでしょうねえ・・・?

離婚問題、移民問題、格差問題、飲酒たばこドラッグ問題、本当にかわいそうなのは大人に振り回されてこうなってしまった子供たちですね。でもその子供たちが次の大人になっていく。この悪循環はいつか解消されるのでしょうか。

関連ページ ハッピースラッピング EUいじめ問題も参考に。

喫煙と飲酒

フランスと日本の喫煙と飲酒の法的最低年齢です。4歳も差がありますがここからいろんなことを考えさせられます。

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フランス

喫煙/ /16才未満の子供は学校で喫煙してはならない。16才未満の子供を受け入れている学校では喫煙禁 止。*1

飲酒/ 16歳(法的喫煙最低年齢)/ アルコール飲料の購入、公共の場所における飲酒は16才から認められる。*2

日本

喫煙/ 20歳(法的喫煙最低年齢)/タバコの広告には若者女性を使ってはいけない。テレビ/ラジオなどタバコ製品の広告を止めるな ど。*1

飲酒/ 20歳(法的飲酒最低年齢)/ 20歳未満の飲酒禁止、営業者の未成年者への販売、提供禁止、未成年者の飲用目的で所持する酒類は没収等の処分*3

*1  Tobacco Control Country Profiles
The 11th World Conference on Tobacco OR Health
The American Cancer Society, INC. Atlanta, Georgia

*2  Overview of national alcohol policies in the 15 countries of the European Union
French Society of Public Health, October 1998

*3   未成年者飲酒禁止法

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フランスに来て驚いたこと(数ある中の一つ)、それは十代の喫煙と飲酒。学校の休み時間に高校生が校舎から出てきて通りでタバコをプカプカ。初めて見た時 はとても驚いてしまいました。小学生くらいの男の子が通りでタバコを吸っていたこともありました(近くにいた大人が注意していましたが)。でもフランスでは喫煙に関する明確な法律が見つからないので特に法律に反したことにはなりません。

少し別のぺージと重複してしまいますが具体的なデータとしてフランスの喫煙禁煙状況について。

フランスでは、12歳以上の3人に1人、20~25歳では2人に1人が喫煙者とされています。毎年70,000人がタバコが原因と見ら れる病気や間接喫煙などで死亡しています。しかし、このような状況においても、多くの学生、政治家からの反対で禁煙制度が思うように進みませんでした。あ る政治家は「フランス人はすべてのことを禁止されるのにうんざりしている」と。

しかし現在においては公共の場での喫煙規制が始まり、フランス人の態度も変化し、フランス人の大多数がこの規制に賛成。30パーセント の男性、23パーセントの女性がいまだ毎日喫煙している(その半分が一日に10本以上の喫煙)が、毎年600,000人が禁煙しようとしています。政府は 広告や100万ユーロの予算を使ってこの数値が二倍になることを期待。(以上参考:産経新聞、The Paris Times)

日本でも昔から高校生の喫煙問題はよく聞きますが、最近はさらに低年齢化しているようですね。そして喫煙もそうですが、飲酒のニュース も多いような。昼間から堂々と公園で中学生がお酒を飲んでいたとか、それどころか通行人が子どものためにお酒を買ってもってきたりとか…。私も以前高 校生に「今日はちょっと二日酔いなんであんまり勉強に集中できない」などと言われたことがあります。同じ問題でも昔と違う点はなんだか堂々となってきているような。

『なぜ若年者のタバコは悪いのか』

1、タバコの中(タール)にある発癌物質は大人より子どもの場合のほうが癌を発生させやすいから。100種類以上の発癌物質を含んでいます。未成年者の喫煙はリスクが高まり、30歳以上で吸い始めた人の約4倍強で、さらには吸わない人の6倍近い肺がんでの死亡率が高まる。

2、タバコを吸うと一酸化炭素(CO)が赤血球のヘモグロビンと結びつき体に酸素を送る能力を低下させる。COは酸素に比べ200倍も 強くヘモグロビンと結びつく。その結果、心臓病が起きやすく、十代からタバコを吸っていた人では、その何倍も心臓病で死ぬ人が多い。また酸素欠乏状態でもあるので、脳の働きが弱くなる。

3、タバコの中に含まれたニコチンによって依存症になってしまう。やめられないと禁断症状になる。ニコチンは毒性が強く短時間に吸収さ れる。初めてタバコを吸った時、フラッとしたり、気分が悪くなったりするのはニコチン急性毒性症状。コカインなどの薬物と同じ作用をもっている。

『なぜ若年者の飲酒は悪いのか』

1、十代の体はアルコールを分解する仕組みが未熟。アルコールは分解能力以上摂取すると毒なので、体が未発達なうちに全身に回る毒を与えると、そのダメージも増加。

2、飲み始める年齢が早いほど依存症にかかりやすい。16歳でお酒を飲んでいた人は、飲酒していなかった人と比べてそのリスクが高ま る。

2、記憶をつかさどる脳の神経細胞を破壊する危険性がある。

以前TIME誌で特集されていた記事なのですが、人間の脳、特に前頭葉部分(判断力をつかさどる)はだいたい25歳くらいまで成長しているんだそうです。つまり十代というのは身体だけでなく脳も成長真っ只中、そして20歳を過ぎてもまだしばらく脳は成長し続けていることになります。です から日本の20歳というのは私としては科学的に見ると16歳よりは理想的だなあと思います。

また人種によってアルコールの分解能力が異なるということも分かっているそうです。

アルコールは胃腸で吸収され、酸化され心臓毒性の強い物質(アセトアルデヒド)になります。お酒に強い人はこれを酵素によって分解でき るのですが、弱い人はすばやく処理できない。東洋人の約4割でこの活性が遺伝的に弱く、白人や黒人ではほとんどの人が遺伝的に強いことが知られています。

おそらくこのように先天的に欧米人のほうがアルコールに強い遺伝子を持っているので年齢の規制に差があるのも理屈に合っているのかもしれませんね(でもアメリカは21歳)。

またフランス人のよく飲むワインは健康によいと言って日本ではブームですが、ここにも少し落とし穴が。よく赤ワインのポリフェノールは体にいいからと言いますが、実際にはワインをよく飲むフランス人よりも日本人のほうが虚血性心疾患による死亡率が低いそうです。わざわざお酒を飲まなくても、日本の良い習慣にそっていれば十分健康でいられるんですね。それどころかフランスではワインなどアルコールの飲みすぎによる消化器系疾患による死亡率が高いんだそうです。(参考・宮千代加藤内科医院赤 ワインのウソ)。

喫煙も飲酒も「ちょっとくらいなら」で早くから始めてしまうと大きなリスクが後についてまわってきてしまいます。わざわざ自分から体に悪いことを始めなくてもいいのに、お金もかかるし…。でもそれがカッコいいと思わせるように広告宣伝されているんですよね。お酒はある程度(身体も脳 も)大人になってから適度に楽しむ程度が一番。タバコは何かいいことがあるのでしょうか。

今日、フランスのニュースで、十代(16歳以下)の喫煙が増加とありました。

タバコ屋:「君は何歳なんだ?16歳になってるのか?身分証明書は?」

少年:「いや、16にまだなってない。」

と言ったにもかかわらず、タバコを売っていました。またそのニュースでは、チョコレート味やバニラ味のタバコが若者をターゲットに売られているとも。禁煙に向かって進んでいるのに、こんなタバコが販売されるなんて、タバコを作っている人も、タバコを売っている人もあの手この手を考えるん ですね。

参考:

たばこと健康 最新たばこ情報 中高生喫煙者のグラフ

宮千代加藤内科医院 ホームページ
:たくさんの飲酒問題について扱っておられます。他にもたくさん興味深いページがあります。

財団法人 日本禁酒同盟 ホームページ

フランスの教育

フランスの学校教育
フランスの教育に関するニュースや知人からの話などを聞いてつくづく思うことは、フランスには「競争」というものが無いということです。文化や考え方の違いによって教育の捉え方なども全く異なってくるのだと改めて感じました。

さて、フランスの教育に関する現状ですが、フランスの学校では「競争」どころか、生徒に対してランクや成績をつけることは公平ではないと捉えられていて、能力別にするべきだという意見もあったそうですが、すぐにストライキにあい却下されてしまったそうです。

「競争」が無いので生徒たちはストレスがたまらない。その上、週5日の授業のうち水曜は午前中で終わり。一年で見れば、数ヶ月の夏休 み、クリスマス、スキー休みがそれぞれ数週間、さらに何かしらの祝日があり一週間ほどの休みがある。この国には塾もないし、休みは完全に休みなのです。

でも休みが多いということは、学校の授業の進度が遅いということもありえます。フランスに住む日本人家族から聞いた話なのですが、フラ ンスで子供のために学校を選ぶ際、フランスの現地小学校を見学しに行かれたのですが、その時の授業内容が日本のその学年に比べ数年遅れだったということです(日本が詰め込みすぎという考えもできますが…)。

そして、こちらは夏のヴァカンス時期によくフランスで売り出される子ども達の復習用教材についての記事です。ちょっと興味深かったので紹介します。

education

≪ヴァカンス中の宿題の出しすぎはダメ≫

夏のヴァカンスによく見かける学習ノートがよく売れている。全体の売り上げは3パーセントにもかかわらず、幼稚園生向けの教材が 18.5パーセント伸びている。

こういった結果に対して、専門家達は不審そうな表情をする。「この現象は親の不安による商業的投資を示している。」と教育労働組合幹事。また「親というものは常に就学前に子どもに学習させようとする傾向にある。」と幼児教育心理学のある教授は述べる。

その教授によると、親と子どもが接する時間を持つほうが効果的であるということだ。「子どもの認識力や情緒の発展は遊びを持って伸びるものである。滑り台で遊んだり、砂場で他の子と共感しあう方がよっぽどそんな教材を使うより建設的である。」と、さらに児童心理学者は言う。「子ども達に嫌な思いをさせる必要は無い。彼らの自由にさせてやりなさい。」ということだ。

フリーマガジン Metro(2007) より
訳 aki

確かに遊びは大事だと思うので共感もできるけれど、自由が多すぎると自分勝手になってしまうのでは。「子どもに嫌な思いをさせるな」というのはどうかと。彼らは何でも思い通りになると思い込んでしまいます。

またこういった傾向は近年著しく、多くのフランス人は若い子のフランス語がひどいと嘆いています。昔は学校でフランス語が正しく書けるまで練習させられていたけれど、最近は何でも子ども側に立って物事が進み、そのせいで学力が下がっているとか。うちの主人もよく研修で来る学生の文書を確認したりするのですが、読めたものではないと言っています。単語の使い方を知らない、文法を知らない、文の書き方を知らない、何を書いていいか知らない、 中には丸写しで提出するような学生もいるそうです。どこの国も同じような傾向をしていますね。

フランスに吹き込めるか新しい考え

上記に記した情報は2004年度(一部更新記事2007年度)、そして2006年度、フランスに新しい考えが生まれようとしています。 シラク大統領の後、次期大統領として人気を増してきているニコラ・サルコジ氏。先日テレビ演説がありました

フランス語ができないので主人に要約してもらったことを書くと、サルコジーさんは、フランスの教育は、一新されなければいけないと主張。学校では子供たちに想像力だとか自由なんて教える前に、数学を勉強させるべきだ。そして教師を尊敬する態度を身に付けさせなければいけない。アメリカでは授業の前に、国家を歌わせている。フランスでも取り入れるべきだ。昔は何もしなくても何でも手に入った時代であったが、今は違う。この国では、もっと働きたい、もっと成功したいと思っても、法で労働時間が週35時間と決まっていて、それ以上働いても手当ても出ない。私が選ばれても、政府が何でも守ってくれるなんて思わないほうがいい、などなど。

その後、主人が、「フランスの子供の多くは学校、学業というものに対して重要視をしていない。学校での出来事で、クラス全員がテストで0点を取る。それに対してとる教師の対応がさらに最悪。生徒が勉強しなかったことを責めるのではなく、難しかったからだと、誰でも解ける簡単なテストでやり直しをさせて、みんなが100点を取れるように アレンジする。大学入試にあたるヴァカロレアも同じ。その年の学生の能力に合わせて難易度が変るようになっている。そんなシステムだと、中学生になっても 計算できなかったり、字が書けなくても当然の事だ。サルコジが言ったことを実行するかどうかは分からないけれど、その期待にかけて絶対彼に投票する。」 と。(2006)

(2009年 更新)

サルコジ大統領となってから、いろんな改革を謳ってきていますがそれほど効果の出たものはいくつあることか。。。なかなか新しいことを 取り入れることは困難です。特にフランスは保守的な考え方の人が多い。何かあるとストライキ。

教育の場でも同じです。サルコジ政権のもと、教育改革に取り組んでいるのがダルコス教育相。その内容とは、

  • 教育予算の大幅カット
  • 教師を始めとする教育労働者の数を大幅削減
  • 職業高校で得られる資格の削減、職業教育年限の短縮など
  • これらを通じて、教育の民営化攻撃を激化させる

フランスは、アメリカ、イギリスに比べ民営化や規制緩和が非常に遅れています。当然今まで教師として地位を保証されていた人たちは猛反対。それも学生を巻き込んでのストライキ。競争のないフランス社会、「弱い人を助けよう」精神はいいのですが、そればかりで進歩がない。助けられるのが当然だと思い自分から改善しようとしない人が増えます。大変な状況だと思います。(フラン スの職場と雇用も参考に)。どこの国でも同じですね。

先日見たヴァカロレアについての特集番組では、それをよく表していました。

その番組では、まず、近年学生の学力低下が問題視されており、ヴァカロレアの難易度もそのレベルに合わせ年々簡単になっているとある関係者が嘆いていました。日本のセンター試験は確かマークシートで機械が採点するのに対して、ヴァカロレアは人間が採点します。すると、採点する教師によっ てスコアに開きがでてきます。問題に対して的を得ない回答であっても、何か書いてあればスコアを与えるように上司から指導を受けているという教師がいました。そうしなければ、その教科がヴァカロレアから削除されてしまい、自分たちの立場が危なくなってしまうからだと言っていました(もちろん顔にはモザイ クがかかっていましたが)。教えることでスコアをあげようというのではなく、スコアを改竄することで何とかしようとしているんですね。

知人から聞く話では、レベルの低い子たちの点数が悪くなってしまうから、ヴァカロレアでどんなに良い回答でも高いスコアを与えない教師 がいるという。ヴァカロレアのスコアというのは、採点する教師によってこんな風に影響されてしまうんですね。

そして大学で法律を教えている友達は、「どうやってヴァカロレアに受かったんだろうかと思われるような生徒がいる」と嘆いていました。 日本で言うと、大学で高校の復習をさせなければならない状況と似てますね。

日本もそうですが、フランスも教育改革がこのように重要な問題点として扱われてきています。

フランスの学校授業数

プライマリースクール(小学校6歳から11歳)

フランス語 9 h
算数 5 h
社会、政治公民 4 h
芸術、体育 6 h
Etudes dirigées 体験;実験学習 2 h
Total 26 h

ジュニアハイスクール(中学校12歳から15歳)

フランス語 6 h
数学 4 h
外国語 4 h
歴史、地理 3 h
生物、地学 1 h 30
テクノロジー 1 h 30
芸術 2 h
体育 4 h
Total 26h

リセ(高校16歳から18歳)

フランス語 4 h
数学 3,5 h
物理、化学 3,5 h
生物、地学 2 h
テクノロジー 3 h
外国語 2,5 h
歴史、地理 3 h
体育 2 h
Total 23 h 30

*これらは基礎教科でプラス選択科目がいくつかあり、例えば高校では合計29.5から32.5h になります。

ハッピースラッピング

Happy slapping

ハッピースラッピングとは不意打ちにある人物を襲い(スラッピング=平手打ち)、共犯者が携帯電話などでその襲撃をビデオに撮るという 行為を言います。この言葉の特徴はその襲撃を遊びのように見せかけるというところにありますが、危険な暴力や窃盗などにもつながることもあり、また現代のいじめにもつながっています。

もともとこのハッピースラッピングというのはロンドンの南で生まれた言葉で、ハッピースラッピングの様子を何十人もの人々と一緒に見る というテレビ番組の形として生まれました。

こういった行為を行なう人たちは、その襲撃はあくまでハッピースラッピングで、ただの冗談だと主張します。

犯罪をビデオにとるということ自体、奇妙な考え方なのですが、携帯電話に付いたビデオカメラの使い安さはこういった襲撃の準備をとる手間を省き、後で簡単に映像を眺めまた面白半分にそれを他人へと回すことを可能にさせてしまいました。

フランスでの事件

2006年4月24日、Porchevill(Yvelines)の高校である教師が襲撃されました。そしてその容疑者はすでに一年の禁固刑を受けています。そして今年(2007年)6月、その襲撃の様子をビデオに撮ったという罪で19歳の高校生に3ヶ月の禁固刑が下されました。その映像は二人の容疑者の住む町で人から人へと回されたということです。

ビデオを撮ったT被告:
≪携帯電話のボタンを押したらすぐに、ビデオを撮り始めていた。何の理由も意図もなく行動していました。こんなふうになるなんて考えもしなかったし、自分の行動を後悔しています。≫

穏やかな口調でT被告は、「仲間の一人が高校の教室で教員を襲っているにもかかわらず、携帯を取り出した。」と、その日のことを法廷で説明。

T被告はまた法廷で事の重大さに呆然としているとも述べた。≪今日、学生はみんな学校で携帯を使用している。私も、自分の携帯を取り出 しそしてボタンを押しました。それがこんな結末になるなんて思いもよりませんでした。≫

しかし一方で、検察側は、「被告の無道徳で危険な行為」「ビデオを撮るのに13秒もの長い時間をかけた。」と事件を思い起こし、危険に さらされている人を助けなかったことと、プライバシーの侵害で被告に12ヶ月(うち3ヶ月の禁固)を要求した。

被害者教員の弁護士は被告人の態度を非難。このあさましい事件の詳細から被告人は逃れることはできないと説明し、10,000ユーロの 賠償金を求めました。

T被告の弁護士は、何も前科をもたない者と主張した上で、これは軽犯罪にはならないと事態を和らげた。彼は馬鹿な行動をとってしまい、 その上、他の生徒に映像を盗まれ、そしてそれがメディアに流れてしまったのだ。

このように、ハッピースラッピングという携帯電話のビデオカメラ機能を使った襲撃というのは教育機関の中心やその周辺で起こっており、 そしてまた調査によると3つのタイプがあるとフランス教育省が発表しています。一つは頭に平手打ち、偶発的乱闘殴り合い、そして用意周到な襲撃と挙げられ ます。

2007年5月から、暴力行為をビデオなどの画像に撮ったりする事はフランスでは軽犯罪とみなされるようになり(メディアは含まれません)、また、学校などにも危険な遊びや暴力行為などに関するパンフレットが配布されました。

2007年4月19日には、リヨンの有名中学校近くでも二人の未成年による乱闘があり、周りにいた傍観者の一人がその場面をビデオに 撮っていました。こういった映像を流すと、5年の禁固刑と75、000ユーロの罰金になります。

happy slapping

以上 記事:2007年6月 仏語フリーぺーパー metro
訳:aki

影響されやすい子ども達

便利なはずの携帯電話がこんな犯罪に使われてしまうのはとても悲しいことですね。電話という目的から大きく外れて、さまざまな機能を持 つようになった携帯電話。本当に全ての機能が必要なのかどうかたまに考えることもあります。使わない機能がどれだけあることか(私の場合)。でも、いろん な機能を持っていることがかっこいいと思ってしまうんですよね、きっと。生活を楽にまた豊かにするために、いろんなものが開発されてきましたが、今は無意味なものを作りすぎて逆に社会を複雑にし人間を堕落させてしまっているような気がします。

暴力などの残虐な映像を平気で携帯カメラで撮れるという心理はどう考えても異常です。それを可能にしているのは、やはり普段からテレビ や映画、またゲームなどで同じようなシーンを見ているからだと思います。感覚が麻痺しているんでしょうね。判断力のない子ども達を、マーケティングの対象 にしてものを作っている大人というのは少なからず責任があると思います。日本なんてまさにそんなマーケティング大国。

子どもというのは良くも悪くも簡単に影響されるもの。その子を見ていれば、その子のいる周りの大人が見えてきます。そして周りの大人が どんなふうか見れば、その子どもの様子も見えてきます。

EUいじめ問題

いじめ問題は、日本でも大きく取り上げられている社会問題の一つですが、同じように海外においても深刻な問題として扱われています。地域社会が複雑化するにつれ子ども社会もそれに追随します。

EU全体でのいじめ問題
ヨーロッパ社会でのいじめ問題は他の国々と同様、増加傾向にあり、また一方で若年化しています。

スペインでのいじめの例

2003年の9月、スペイン北部バスク地方にある高校に新入生として当時13歳だった少年が通っていたのだが、胃腸感染によりクラスで下痢を伴う発作を起 こしてしまった。そしてこの日以来クラスからいじめの対象になってしまう。2004年の8月には、少年がサマーキャンプでハシシを友達と一緒にすっているのが見つかり、そのことで少年の両親が関係したクラスメートの両親に忠告したところ、そのことがかえっていじめを悪化させてしまった。その年の9月にはその少年の机にトイレットペーパーで飾られた《記念日》と書かれた文字が。

少年はいじめをするクラスメートの名前を挙げることを拒んでいたが、2004年9月17日についに母親に事実を伝え、その2日後関連した生徒の親に会うことになる。9月21日、トラブルに巻き込まれぬよう携帯電話を持ち少年が学校から帰ってくるはずの時間、少年は家へ向かう代わりに町を 囲む中世の石塀の頂上へと向かった。そしてそこで飛び降り自殺を図ったのです。

こういった事例がヨーロッパ各地で広がっており、自殺までいくケースはまれではあるものの、嫌がらせや暴力など広範囲化しまた悪化し続 けている。また傾向としてはその対象が若年化していることです。

スペイン 9歳から16歳の間の7%の子どもたちが深刻ないじめの被害にあっている。

フランス 学生の13%が複数のいじめ事件のターゲットにあったことがあると答えている。一方、い じめだけでなく、言葉による攻撃、けんか、盗みなど学校における暴力事件の数も72,000件(2002-03年)から81,000(2004年)へと増 加している。

ドイツ 暴力的いじめにあったと答える生徒のパーセンテージが一世代のうちに倍増している。 1970年代に5%だったのが、今日では10%となっている。ドイツ人元教師は、「実質的に子ども達の切れる境界線が低くなり、より突発的に暴力へ訴える。」と述べている。

イギリス 1862人のイギリス人の親のうち、21%が自分達の子どもが過去一年においていじめを 受けたことがあると答えている。またそのうち57%は言葉によるいじめ、27%が暴力によるいじめ問い結果も出ている。

いじめの原因として、家庭環境の影響は大きい。調査では、子どもの数が減り、一人っ子が増えるにつれて、家庭内で人間関係を学ぶことが困難になってきていると指摘されている。兄弟が多ければ、その中で上下関係やけんかをすることによって痛みを知ったり何が悪いのかと言うことを自然に生活の中から学べるのだが、一人っ子であることによりその訓練が省かれてしまうのだ。そしていきなり大きな学校という社会へ送り出され、直面する問題に対して解決方法がなくいじめへ走ってしまうという。

例えば、兄弟間でテレビの奪い合いがあるとする。どちらかがあきらめないと解決しない問題である。きっとけんかが始まるであろう。でも その後けんかをしたところで解決するものではないと気付くはず。そしてそこへ親が入り、テレビを順番に見るという妥協案を提示することにより、その問題は 解決されるでしょう。このように子どもは多くの解決方法を家庭で身に付けていく。

それが一人っ子の場合では機会が少なくなってしまうと言うのです。そして学校などで、自分の欲しいものを他人が持っていたり、自分より 頭のいい子がクラスにいたりすると、そのストレスをどう発散していいのか分からなくなってしまうのです。そして子どもの脳というのは感情に訴えやすく暴力 へと走っていしまうのだそうです。

以上 ヨーロッパTIMEより参考
訳 aki

日本にいるとなかなか国外の事例を耳にすることがありませんが、いじめという問題は世界的問題でもあります。便利になる社会である一方、その犠牲になって しまうのはまだ良し悪しの判断ができない子どもたちだと思います。大人の都合だけで社会を変えてしまうのは無責任であるし、今の子ども達は次の世代の親でもある。この連鎖が続いていくとしたら、きっと心のない人間でこの世の中いっぱいになってしまうでしょう。また学校の先生や親だけでなく、社会の中にいる人全員が参加して考えなければならない問題だとも思います。

関連ページ

ハッピースラッピング

フランス校内暴力